技術の進歩がもたらす変化について -ホームルームでの取り組み-

先日,ホームルームで技術の進歩がもたらす変化について考える機会を設けました.電卓,インターネット,生成AIという三つの事例を取り上げ,それぞれの技術が普及する前と後で,私たちの生活や仕事,学習がどのように変化したか,変化しそうかを議論しました. 電卓の普及により,単純な計算能力だけでは不十分になり,複雑な問題を解決するために計算結果を分析し解釈する力が求められるようになりました.インターネットの普及では,知識を覚えるだけでは不十分になり,膨大な情報の中から必要な情報を取捨選択し活用する力が重要になりました. そして現在,生成AIの登場により,情報を生成するだけでは不十分になりつつあります.AIが生成した膨大な情報の中から,真に価値のある情報を見極め,倫理的に活用する力が求められるようになると考えられます. 技術の進歩を理解し,それを適切に活用しながら,自ら学び続ける姿勢を持つことの大切さを共有できたと期待しています.

June 5, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

Pythonで再現した最新の機械学習研究:Shannonのイオン半径データベース

最近、非常に面白い論文を読んだので、共有させていただきます。論文のタイトルは「Extending Shannon’s ionic radii database using machine learning」1で、著者たちは機械学習を用いてShannonのイオン半径データベースを拡張することに成功しています。この研究は、特に酸化状態と配位数の組み合わせを用いたイオン半径の予測に焦点を当てています。機械学習モデルとしてガウス過程回帰(GPR)が使用され、R²精度は99.3%、半径の平均二乗誤差(RMSE)は0.0332Åに達しています。 この論文では、データとソースコードが公開されていたので、それを利用させていただいてPythonで同じ解析に挑戦しました。以下に、解析結果を示します。 Training DataTest DataRMSE0.0306 Å0.0576 ÅR²99.4%97.7% 論文の結果と同等の精度を得ることができました。著者たちのデータとソースコードを参考に非常に短時間で解析を再現することができました。技術の進歩には本当に驚かされます。このような最新の研究成果を活用できることは、大変ありがたいことです。最後に、この研究を行った著者たちに深く感謝いたします。 1: Extending Shannon’s ionic radii database using machine learning, Ahmer A. B. Baloch, Saad M. Alqahtani, Faisal Mumtaz, Ali H. Muqaibel, Sergey N. Rashkeev, and Fahhad H. Alharbi, Phys. Rev. Materials 5, 043804 https://doi.org/10.1103/PhysRevMaterials.5.043804

May 15, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

高専2年生を対象とした Python プログラミング入門– ニューラルネットワークを用いた大谷翔平選手の投球データ分析

前回に引き続き、高専2年生のホームルームクラスを対象に、Python プログラミングとデータ分析入門の授業を行いました。今回は、ニューラルネットワークを用いて、大谷翔平選手の投球データから球種を予測するモデル構築・学習に触れて貰いました。 授業では、以下の流れで学習を進めました。 回帰分析とニューラルネットワークの概要説明 過学習(オーバーフィッティング)の概念と判断方法の解説 大谷翔平選手の投球データを用いたニューラルネットワークモデルの構築と学習 学習済みモデルを用いた球種予測 学生たちは、まず回帰分析とニューラルネットワークの基本的な概念を学びました。次に、過学習の問題とその判断方法について理解を深めました。その後、pybaseball ライブラリを用いて大谷翔平選手の投球データを取得し、リリーススピードとリリーススピン率を特徴量として、ニューラルネットワークモデルを構築・学習に触れました。最後に、学習済みモデルを使って新しい投球データの球種予測を行いました。 学生たちは、プログラムを実行し、ニューラルネットワークモデルの学習過程と球種予測の結果を確認することができました。この経験を通して、機械学習の基本的な流れと、データ分析におけるニューラルネットワークの有用性を実感できたのではないでしょうか。 今後は、学生たちが自ら特徴量を選択したり、ハイパーパラメータを調整したりするなど、より主体的にプログラムに取り組むことができるよう、課題の設計を工夫していきたいと考えています。また、身近なデータを用いた分析事例を紹介することで、データ分析の面白さと可能性を伝えていきたいと思います。授業で使用したスライドの一部を以下に示します。

May 2, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

2次元の運動量保存則を扱ったアニメーション動画

Python を使って、2次元の運動量保存則を扱ったアニメーション動画を作成しました。 水平方向に飛んでいる鳩にハヤブサが斜め後ろから襲いかかる問題です。この問題を Python でアニメーション化することで、運動量保存則の概念を視覚的に理解することができます。比較的簡単なコードでこのようなアニメーションを作成することができました。最近の技術の進歩には驚かされてばかりです。引き続きうまく活用してきたいです。

April 24, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

Nuclear Inst. and Methods in Physics Research, A誌に論文が掲載されました

“Development of instruments for imaging of local magnetic structure by magnetic neutron holography” Tomoya Kanno, Kenji Ohoyama, Hajime Nakada, Yuto Fukui, Kota Yamakawa, Shota Hoshi, Motoki Takano, Yodai Kobayashi, Yuka Tomimatsu, Shingo Takahashi, Takayuki Oku, Takuya Okudaira, Ryuju Kobayashi, Shusuke Takada, Masahide Harada, Kenichi Oikawa, Yasuhiro Inamura, Toetsu Shishido, Keisuke Sato, Kouichi Hayashi https://doi.org/10.1016/j.nima.2024.169349 磁気中性子ホログラフィー法により磁性合金の局所磁気構造を直接観察するための装置開発に関する論文です.偏極中性子生成用の3Heスピンフィルターや試料磁化用の磁石装置を新たに導入し,室温強磁性合金での予備的な測定に成功しました.

April 18, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

高専2年生を対象としたPythonプログラミング入門 – クラスタリング分析を用いた大谷翔平選手の投球データ分析

前回に引き続き、高専2年生のホームルームクラスを対象に、Pythonプログラミングとデータ分析の実践的な授業を行いました。今回は、クラスタリング分析という手法を用いて、大谷翔平選手の投球データを分析する課題に取り組みました。 クラスタリング分析は、似たような特徴を持つデータを自動的にグループ化する手法であり、データ分析の重要な技術の一つです。授業では、以下の流れで学習を進めました。 クラスタリングの概要と応用例の説明 k-meansアルゴリズムの手順の解説 エルボー法によるクラスタ数の決定方法の説明 大谷翔平選手の投球データを用いたクラスタリング分析の実践 以下の動画は、k-meansアルゴリズムがどのようにしてデータをクラスタリングするかを示しています。 k-meansアルゴリズムは、以下のステップを繰り返します。 初期のクラスタ中心をランダムに選択 各データ点を最も近いクラスタ中心に割り当て 割り当てられたデータ点の平均を計算し、新しいクラスタ中心とする クラスタ中心の変化が収束するまで、ステップ2と3を繰り返す 学生たちは、リリーススピードとリリーススピン率の散布図の作成から始め、クラスタリングを実施しました。 クラスタリング分析の結果、大谷翔平選手の投球データは3つのグループに分類されました。さらに、各グループが球種の違いによるものであることが明らかになりました。これにより、学生たちはクラスタリング分析の有用性を実感できたのではないでしょうか。下に示す図は、授業で使用したスライドの一部です。大谷翔平選手の投球データをリリーススピードとリリーススピン率の散布図で表現し、クラスタリングの結果を色分けして示しています。さらに、各グループが主にどの球種で構成されているかを凡例で示すことで、クラスタリングの結果と球種の関連性を明確に表現しました。学生たちはクラスタリング分析の実用性と有用性を直感的に理解することができたと期待しています。 比較的イメージしやすい内容でクラスタリングに取り組みましたが、ソースコードを書き換えて他の選手と比較したり、他のデータと合わせて分析したりと、色々取り組んで欲しいと思います。

April 17, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

高専2年生を対象としたPythonプログラミング入門 - pybaseballライブラリを用いた野球データ分析の実践

私の担当する高専2年生のホームルームクラスを対象に,Pythonプログラミングの入門授業を実施しました.学生たちにプログラミングの基礎を学びながら,データ分析の概念に触れてもらうことが目的です. 授業では,オープンソースのPythonライブラリであるpybaseballを活用し,メジャーリーグベースボール(MLB)の選手データを取得・分析する課題に取り組みました.pybaseballを使用することで,学生たちは簡単にMLBの膨大なデータにアクセスし,プログラミングの実践的な経験を積むことができます. 授業の流れは以下の通りです: 1.pybaseballのインストールとデータの取得方法の説明 2.取得したデータの構造と内容の理解 3.プログラムコードの実行と結果の確認 4.プログラムコードの一部を変更し,別の選手のデータを分析 学生たちは,提供されたプログラムコードを実行し,大谷翔平選手のデータを取得・分析する過程を体験しました.さらに,プログラムコードの一部を変更することで,大谷翔平選手以外の選手のデータも分析し,プログラミングの柔軟性を学びました. ホームルームという限られた時間の中で行った授業だったため,学生たちはプログラムコードを実行することに精一杯だったかもしれません.しかし,この経験を通して,プログラミングやデータ分析に対する興味を持ってくれたのではないかと期待しています.今後は,配布したプログラムコードの説明を読んだり,累積データとして表示するプログラムを使用したりして,さらに理解を深めてもらいたいと思います.

April 10, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

令和6年度の研究室メンバー

令和6年度の研究室メンバーを更新しました.今年度は,以下の2名の学生が卒業研究に取り組みます. ・朝倉 友彩 ・萩谷 明日菜 新しいメンバーを迎え,充実した研究活動を行っていきたいと思います. 昨年のSTI-GIGAKUでの発表から興味を持ってくれたり、大学進学後の所属研究室の候補として考えているところの先生は、実は同じ研究室出身の先輩だったりしました。 学生の皆さんが研究室の活動に興味を持ってくれたことを嬉しく思います. また,今年の始業式は5年ぶりに体育館で行われました. 新入生を迎え,新たなスタートを切る季節です. 新人教員3名と学生会長,茨香祭実行委員長が,学生1000人の前で新年度の抱負を語ってくれました. 私も初心を忘れずに,今年度も学生の皆さんと共に様々な工夫をしていきたいと思います.

April 6, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

卒業生が来てくれました.

初めて担任を務めた時の学生が,博士号取得の報告に来てくれました. 思い出話に花を咲かせつつ,大学の最新情報(勉強になる!)や就職活動の経験談を聞くことができました。 とても楽しい時間を過ごしました. これからのさらなる成長と活躍に期待しています.

February 2, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔

新しい装置!?

写真は校門を入るとすぐ見える池の様子です. 少し前から学生達が池の掃除をしていたのですが,水循環装置はその結果でしょうか? 池は進化したようです.

January 11, 2024 · 1 min · 佐藤桂輔